データベースの設計でER図を作成するツールERFluteの記事については以前にご紹介しました。
ただ使用していると設定などで大文字・小文字の切り替えが出来なかったり、DDL作成でコメントをカスタマイズ化させたかったりと細かいところでカスタマイズしたい部分が出てきました。
そこでERFluteのソースコードから必要な部分をカスタマイズしていきます。
今回はERFluteのソースコードを「Eclipse Committers」で開発できるようにする手順を紹介します。
0. 環境
- Mac OS 15.5
- Eclipse IDE for Eclipse Committers: Version: 2023-12 (4.30.0)
1. 準備
1-1. ERFluteのソースのダウンロード
以下のサイトからERFluteのソースをダウンロードします。
https://github.com/dbflute-session/erflute
ダウンロードしたプロジェクトを解凍しておきます。
1-2. Eclipse Committersのインストール
Eclipseプラグインの開発に「Eclipse Committers」が必要となり、こちらをインストールします。
またERFluteの開発には古いバージョン(2023-12)のEclipse IDE for Eclipse Committers で開発する必要があります。
1.Eclipseのダウンロードページにアクセスします。
https://www.eclipse.org/downloads/packages/release/2023-12/r/eclipse-ide-eclipse-committers

このページから該当するOSの「Eclipse Committers」をダウンロードします。
またEclipse Committersは日本語化が可能となっていますので、以下の手順で日本語化を行います。
1-3. Eclipse IDE for Eclipse Committers の日本語化
1.以下の日本語化プロジェクトのサイトにアクセスします。

2. ページ途中にある「 Pleiades プラグイン・ダウンロード」の該当するOSをクリックします。
3. 該当するzipファイルがダウンロードされます。

4. ダウンロードしたzipファイルを解凍して、「setup」を実行します。

該当するEclipseを選択してOKを押下すると日本語化されます。
2.ERFluteのインポート
「Eclipse Committers」を起動し「ERFlute」のソースコードをインポートします。
1. Eclipseを起動し、メニューから「ファイル」→「インポート」を選択します。

2.「一般」→「既存プロジェクトをワークスペースへ」を選択し、「次へ」をクリックします。

3. 「既存のプロジェクトをワークスペースにコピー」を選択し、解凍したERFluteのソースコードのディレクトリを指定します。
4. ERFluteのプロジェクトが表示されるはずですので、チェックを入れて「完了」をクリックします。
3. GEF(Graphical Editing Framework)のインストール
この段階ではERFluteのプロジェクトはまだエラーが出ている状態です。
GEFをインストールすることで、ERFluteのプロジェクトが正しく動作するようになります。

1. Eclipseを起動し、メニューから「ヘルプ」→「新規ソフトウェアのインストール」を選択します。

2. 通常のERFluteを使用すると同様に作業対象(workspace)に「 http://download.eclipse.org/releases/luna/ 」と入力して必要なソフトウェア一覧を表示させます。
3. フィルターに「GEF」を入力してGEFに関する項目のみ表示してチェックを入れてインストールをします。
4. 暫く待つと証明書の期限切れなどの出てますが、チェック全部入れて完了します。
5. Eclipseを再起動するとプロジェクトのエラーがなくなっているはずです。
3. ERFluteのビルド
開発の細かい内容は今回省きます。
修正が終わるとjarファイルとして書き出す必要があります。

1. Eclipseの右クリックメニューから「エクスポート」を選択します。

2. 「デプロイ可能なプラグインおよびフラグメント」を選択し、「次へ」をクリックします。

3. 使用可能なプラグインの一一覧からERFluteを選択し「ディレクトリー」で出力先を選択します。
4. 「完了」をクリックするとERFluteのjarファイルが出力されます。
出力したERFluteのjarファイルは、通常のERFluteのインストールディレクトリに配置することで、ERFluteの機能を使用出来ます。
今回はERFluteの改修を行うための手順をまとめました。
ERFluteも最終更新が2020年辺りと最近はあまり更新されていないため、自分の環境で使いやすくするようにしました。
またテスト方法などについてもどこかで記述していこうと思います。